JDS理事の大瀧です。
開設より1年以上に渡って運営してきた「ドッグビオ那須高原」ですが、新たなステージに移るために6月30日をもって閉場することにいたしました。
ちょっぴり長くなってしまいますが、自分達を含め忘れてはいけないことだと思うので、備忘録として記したいと思います。
震災の約2週間後に警戒区域から6頭の犬を保護
(詳細はhttp://yaplog.jp/kumakitchen/archive/168)したのをきっかけに、自分達で福島から保護してきた犬と他団体から保護依頼があった犬を合わせて16頭になったところで
、DLPをはじめ獣医さんやボランティアの方たちの預かるキャパを超えてしまいました(この時点でまだ4月中旬)。
今後も確実にこのような犬たちは増え続けると判断した理事長の岸は、被災地の犬専用のシェルターを開設することを決断し、立地の絞込みに入りました。
そして、いくつかの候補地の中から
・福島の人たちが会いに来やすく、かつ東京からもスタッフが行きやすい
・中型以上の犬が多い為に、十分な運動量を確保できるだけの広さがある
・すでに建物があるため、すぐに入居できる
以上の理由から、栃木県那須塩原市にある物件と賃貸契約を結び、2011年5月に「ドッグビオ那須高原」が誕生しました。
ただ、すぐに入居できるといっても施設自体はかなり損傷していたため業者を入れてある程度の修復をしなければならなかったのですが、
呼びかけに応じてくれた約20人のボランティアの方たちの協力で、犬が20頭と人が2人寝泊りできるだけの施設にまで生まれ変わる事ができました。
そして、常勤の2名を被災地から雇用し、2人と16頭でビオの運営がスタートしたのです。
その後も保護した犬は増え続け、新たに1人雇用し3人体制で最大で25頭の犬を飼育するようになりました。
しかし、時間の経過とともに飼い主様の元へ戻れる犬たちも出始め、最終的に5頭となった時点でビオの役目は終えたと判断し、閉場することにいたしました。
今後の計画についてはまたあらためてご報告いたしますが、まずはここまで様々な形でご支援・ご協力いただいた全ての方々へ、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
皆様のご協力のおかげで、被災地の犬と飼い主様のお役に立つことができました。
本当にありがとうございました。
そして、ビオで働いてくれた3人の女性スタッフへ。
夏の猛烈な暑さや冬の過酷な寒さ、水が出ない日が何日も続いたり寝ている布団の中に虫が入ってくるのが当たり前だったりした過酷な環境の中、犬たちと飼い主様のために一生懸命頑張ってくれましたね。
3人の頑張りのおかげでどれだけの犬と人が救われたかと思うと、ただ感謝の気持ちしかありません。
特に最後の2ヶ月は1人っきりで頑張ってくれた佐々木さん、本当に、本当にありがとう。
引越しの日、犬たちを車に積んでる時の涙が全てを語ってくれたと思います。
この3人はもちろん、支えてくれた方たちの思いを忘れることなく、これからも犬たちのために出来る事を精一杯やっていこうと思っておりますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。